Gnucap
Gnucapはフリーな回路シミュレータで、非線系なDC、トランジェント解析、フーリエ解析、AC解析が可能です。また、SPICE とは異なりミックスト・モード・シミュレーション対応となっています。
Gnucap は GNU Spice GUI (gspiceui) のシミュレーション エンジンの一つになっていますので、gspiceui を使う場合にはあらかじめインストールしておく必要があります。
gnucap のインストール
ソースからインストール
ソースからインストールするには、ソースパッケージ gnucap-2009-12-07.tar.gz をSourceForge.jpのGPL'd Electronic Design Automation ダウンロードファイル一覧からダウンロードし、適当なディレクトリで展開します。以下の例ではダウンロードディレクトリにあるファイルをホームディレクトリに展開しています。
$ tar xvfz ダウンロード/gnucap-2009-12-07.tar.gz
ソースパッケージを展開すると gnucap-version というディレクトリ(今回の場合は gnucap-2009-12-07)が作成されていますのでそのディレクトリに移動します。
$ cd gnucap-2009-12-07/
以下のコマンドを実行しコンパイル、インストールします。
$ ./configure $ make $ sudo make install [sudo] password for hoge:
バイナリーパッケージからインストール
Red Hat系のディストリビューションでは yum コマンドでインストールします。以下は Feodra 16 での実行例です。
$ su パスワード: # yum -y install gnucap
インストールされるバージョンは gnucap-0.35 です。
Debian系のディストリビューションでは apt-get コマンドでインストールします。以下 Ubuntu 11.10 での実行例です。
$ sudo apt-get update [sudo] password for hoge: $ sudo apt-get install gnucap
インストールされるバージョンは gnucap-2009-12-07 です。
gnucap の起動とシミュレーションの実行
端末から gnucap と入力すると gnucap が起動し、コマンド入力待ちになります。ここでコマンドを入力していきます。尚、終了するには exit とタイプします。
$ gnucap Gnucap 2009.12.07 RCS 26.136 The Gnu Circuit Analysis Package Never trust any version less than 1.0 Copyright 1982-2009, Albert Davis Gnucap comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY This is free software, and you are welcome to redistribute it under the terms of the GNU General Public License, version 3 or later. See the file "COPYING" for details. gnucap>
今回は、 ~/gnucap-2009-12-07/examples ディレクトリにある eqboost.ckt を使用し、バッチ モードでシミュレーションします。ネットリスト ファイル eqboost.ckt をエディタで開き下から2行目を以下のように修正します。
.ac oct 4 31.25 32k >eqboost.dat
シミュレーション結果のグラフ表示
バッチ モードでのシミュレーションは端末から以下のように gnucap を実行します。
$ gnucap -b eqboost.ckt
Gwave で波形を表示させます。
$ gwave eqboost.dat &
変数リストから vdb(v37) 、vdb(31)、vdb(34) を波形描画パネルにドラッグ。
