gwave
Gwaveは、SPICEシミュレーションの出力などのアナログデータを表示するためのツールです。
Gwaveはspice2G6、spice3F5またはngspiceでできるrawファイル、およびGnuCAPまたは独自開発ツールでの使用に適した表形式のASCIIフォーマットを読み取ることができます。また、HSPICE、tspice、とNanoSimはのような商用SPICE型シミュレータによって書かれたいくつかのバイナリデータとASCIIデータファイルを読み込むことができます。
Gwave は複数の波形を表示するパネルがあり、各々のパネルに変数を表示します。2つの垂直バーカーソルによって、時間差の測定が可能です。また、複数のシミュレーション結果を比較するために複数のファイルをロードすることができます。
gwave のインストール
ソースからインストール
ソースからインストールするには、ソースパッケージ gwave2-version.tar.gz (2009年02月13日にgwave2-20090213.tar.gz がリリースされています)をSourceforge download page for gwaveからダウンロードし、適当なディレクトリで展開します。以下の例ではダウンロードディレクトリにあるファイルをホームディレクトリに展開しています。
$ tar xvfz ./ダウンロード/gwave2-20090213.tar.gz
ソースパッケージを展開すると gwave2-version というディレクトリ(今回の場合はgwave2-20090213)が作成されていますのでそのディレクトリに移動します。
$ cd gwave2-20090213/
Configure スクリプトを実行します。ここで、以下のようなエラーのため
checking for GUILE_GNOME... no configure: error: Can not find Guile-gnome-platform
guile-gnome2-gnome パッケージをインストールしています。
$ sudo apt-get install guile-gnome2-gnome guile-gnome2-dev
一応 configure スクリプトは通りましたが、結局 make でエラーが出てインストールができません。ということで、バイナリーパッケージでインストールしています。
バイナリーパッケージからインストール
Red Hat系のディストリビューションでは yum コマンドでインストールします。以下は Feodra 16 での実行例です。
$ su パスワード: # yum -y install gwave
Debian系のディストリビューションでは apt-get コマンドでインストールします。以下 Ubuntu 11.10 での実行例です。
$ sudo apt-get update $ sudo apt-get install gwave
gwave の起動と波形表示
ngspice でシミュレーションしてできた lpf.raw ファイルを波形表示させるには端末から
$ gwave lpf.raw &
とします。
Gwave の波形描画パネルと変数リストが表示されているウィンドウが開かれます。変数リストから v(vout) を波形描画パネルにドラッグすると波形が表示されます。上部のメニューの「Options」-「X Axis Scale」から Log を選択することでX軸を対数軸にすることができます。
グラフの目盛りは表示されませんが、グラフ上でカーソルを移動することでカーソル位置のX、Yの値を読むことができます。
